ホーム転落は酔っ払いのせいじゃないと思う

電車待ちの列に男ぶつかる 先頭の男性死亡

警視庁新宿署は、日野市南平2丁目、アルバイト藤井幸則容疑者(42)を過失傷害の疑いで現行犯逮捕し、容疑を過失致死に切り替えて調べている。

 同署によると、現場は3番線ホームの8両目の乗車位置付近。佐藤さんらは2列で折り返しの準特急を待っていた。藤井容疑者は酒に酔い、佐藤さんの列の左隣の列でしゃがんでいた。電車が入ってきたため、立ち上がろうとした藤井容疑者がふらつき、佐藤さんの列の左側の人に接触。数人が体勢を崩した弾みで、右側の先頭にいた佐藤さんが押し出された。

アルバイトだとか、酒に酔っていたとか、偏見を誘いそうなことばかり書いてある気がする。被害者はもちろん気の毒だが、容疑者が悪いわけじゃないと思うのだが。この記事の文面を読む限りでは、個人の責任というよりも安全対策に問題があるんじゃないか。
酔ってふらついたのは事実なんだろうけど、誰だってふらつくことくらいはある。誰かがコケたことがきっかけで、他の誰かが線路に落ちるとしたら、最初にコケた人が悪いんじゃなくて、崖っぷちで密集している陣形が悪い。そういう陣形になってしまうほどに利用者の多い駅は、ホームと線路の間にゲートか何か設置すべきだ。実際、転落防止のゲートを置いている路線も多いんだから。
今回の容疑者は酔っ払いだったけど、例えばこれが障害者の方だったら印象が全然違うんじゃないか。ちょっと前に実際に体験したことだが、とある駅で、足に障害を持った方がバランスを崩して倒れたことがあった。周りの人(自分を含む)でなんとか支えることができたのだが、全員でドミノ倒しになってもおかしくない状況だった。線路ぎわだったら誰か落ちてたかもしれない。もしそういう事故が起きたら、足の障害で転んだ人を過失傷害で逮捕するんだろうか。
そもそも、全く健康でしらふでも、なにかの弾みでバランスを崩してコケることくらいある。くれぐれも酒のせいにして欲しくないな。田舎の駅ならともかく、仮にも2列に並ぶくらい利用者の多い駅なんだから、鉄道会社にもぜひがんばって貰いたいものだ。そうじゃないと、まじめにゲートで安全対策している競合他社が報われないだろう。