尖閣諸島問題についての英語記事

少しは勉強してみようと思ってウェブを探してみても、尖閣諸島は当然日本の領土だとか、中国は根拠もなく領有権を主張しているとか、そういうのしか見つけられなくてイライラしてきた。日本語で検索してるから仕方ないんだろうけど、中国側の立場に立って日本語で論陣を張るサイトがあってもいいのに。中国語は読めないから、とりあえず英語で探してみる。
まずはキーワード。

いくつか見つけた記事とかブログなど。

The New York Times: Look Out for the Diaoyu Islands

メモ
  • 中国や台湾の愛国者達は「当然彼らのものである」と思っている。
  • 中国の指導者も、人気取りと台湾への圧力のために、本腰を入れて領有権を取りに行くかもしれない。
  • アメリカは今までの経緯上、尖閣諸島が中国に攻められたら日本を助けなければならない立場だが、現実的にはたかがいくつかの岩のために中国と戦うことはないだろう。
  • 筆者の印象では、明確ではないけれど、中国の主張に理があるように思える。1783年の日本の地図で、尖閣諸島を中国として記載しているから。
  • この場所には油田/ガス田があると信じられてるから、両方ともそう簡単には引っ込まないだろう。

中国日報: Disputes over Diaoyu Islands do Japan no good

メモ
  • 拘束された船長のおばあちゃんは、孫のことをとても心配している。
  • 釣魚台は中国、台湾、日本が過去40年間領有権を主張。
  • 日本の主張では、沖縄が返還されたときに釣魚台も含まれたとしている。
  • 沖縄とか釣魚台は日本が中国から奪ったもので、第二次世界大戦が終わったときに日本は中国から奪った土地を放棄することになったんだから、その中に含まれてもよかった。当時のリーダーである蒋介石は日本に甘く、賠償金もオマケしてやったし領土にも寛容だった。しかしこれについては、当時から多くの中国人/台湾人は疑問視している。
  • 1970年ごろからは釣魚台を奪還する運動なんかも始まっている。
  • 領土の議論は、解決が難しいものである。日本と中国の両者は、問題の最終的な解決をあえて先延ばしにしてきた。今回の日本の船長逮捕の動きは、この長らく続いた先延ばし状態を壊してしまった。
  • 中国政府も事を大きくしたくないので、今のところは船員達の返還要求くらいしかしていない。しかし筆者は、日本の船員逮捕は不味い手だったと思う。中国国民のナショナリズムを刺激するのは、長い目でみれば日本の利益にならない。今に中国政府も、それを無視できなくなる。
  • アメリカがどう出るかわからないが、日本のためだけに中国と対峙することはないだろう。
感想

主張の方向性はともかく、好感が持てる。両者の主張とか、解決が難しい問題であることとか、実利的にどうすべきであるとか色々書いてあって面白かった。

SinoDefence Forum: China & Japan the Senkaku/Diaoyu Islands Issue

軍事面から討論してるサイトだろうか。中身は読んでない。

China.org.cn: History proves Diaoyu Islands are China's territory

メモ
  • 明朝の地図にも載ってた。日本が発見したと主張する1884年よりもずっと前だ。
  • 明朝の後も、いろんな文献にのってる。
  • 日本で1783年くらいに出た地図でも、中国の領土ってことになってる。
  • 1885年に日清戦争の結果として日本が奪い取るまでは、日本が領有権を主張したことなどなかった。
  • 1951年、日本とアメリカが結んだサンフランシスコ条約では、尖閣諸島は沖縄の一部ってことになっているが、この条約自体が中国の了承を得てない。中国も戦勝国なのに。周恩来も抗議している。
  • 尖閣諸島が中国領土であることに、もはや議論の余地はない。

コメント欄より

  • ひとつ聞きたいんだけど。日本の軍艦は島を守ってるけど、中国海軍はなんで行かないの?
感想

多くの日本語サイト同様、一方的な主張がある意味気持ちいい。日本人も、同じような主張を英語でやってほしい。
コメント欄のツッコミもわかりやすい。こういったツッコミから議論が起こってたりすると面白そうなんだけど、残念ながら単発コメントで終わっている。今度は議論してるところを探したいな。