If Tomorrow Comes

感想書いてから捨てる本、その6。

シドニー・シェルダンIf Tomorrow Comes

適当に何冊か買ったシドニーシェルダンのうちの一冊。他の作品と同様に、英語が読みやすく、テンポが良い。英語小説入門向け。

主人公Tracyは、無実の罪を着せられて投獄される。希望を失いかけるが、なんとか開放され、自分を陥れた4,5人の悪党に復讐を企てる(うろ覚え)。ここから緻密な復讐劇がはじまるのかと思ったら、悪党への30ページくらいであっさり完了。そんなに頭いいなら、最初から騙されないでほしい。そしてその後は、自らが女怪盗への道に突き進む(けっこうびっくりな展開)。ここからが話の本題で、5,6回くらいの華麗な盗みを次々に成功させていく(うろ覚え)。

各場面での展開はとても面白く、気持ちが盛り上がったままあっという間に最後まで読めた。さらに特筆すべきなのが、読後感の無さ。シドニーシェルダンの小説は概して読後感が無い印象だが、これは別格だった気がする。最高潮に盛り上がって読んだのに、読んだ後には不思議なほど何も残らない、ということ自体がまた面白かった。