時代の先を行ってた気がする電子辞書

棚を整理してたら、以前使ってた電子辞書、クイックショナリーが出てきた。

キーを押してスペルを入力しなくても、紙に印刷してある単語をなぞるだけで辞書がひけるというすぐれもの。これ、良かったんだけど、いつの間にか使わなくなってしまった。
英語の小説を読み始めたころは、それなりに心強かった気がする。何が良かったかというと、本から視線を話さずに使えること。普通の電子辞書を使うときは、本から目を離して電子辞書に集中し、スペルを入力しなければならない。このときに問題なのが、ページのどのあたりを読んでいたかわからなくなること。もともと読んでいた位置を探すのは時間がかかるし、すごくストレスになり、本を読むペースが乱れる。クイックショナリーを使うと、今読んでいる箇所をなぞるだけなので、ほとんど視線を動かさずにすむ。これはコンセプトとして素晴らしかった。
しかし、残念ながら製品としての完成度は低い、というかまだまだ荒削りという印象だった。まず、読み取りが1発で決まらないことが多い。2,3回で成功すればまだ良いが、何回やっても読めない場合、結局は別の電子辞書で調べなおしたり。また、読み取り以外の機能は全般的に弱い。画面が小さいのは仕方ないとしても、動作の遅さは残念。復習のために履歴機能とか使いたくても、もっさりしてて使う気になれない。他にも、電源を入れている間は先っちょが常に点滅していて邪魔だとか、そのせいで電池寿命が異様に短いとか、電池節約のためにこまめに電源OFFするといざという時に起動に時間がかかるとか、なんだかんだで面倒で、だんだん使わなくなってしまった。
それでも、技術が進歩すればこれらの欠点もなくなり、いつかはこの方式が主流になるのかと思っていたのに、今度は電子ブックが普及しはじめてしまった。iBooksとかKindleアプリとか、単語をタップしただけで意味が出てくるし、もはや光学的にスキャンして単語ひいてる場合じゃないな。確実に時代の先を行っていたと思うんだが、時代の方が別の方向に進んじゃった気がする。
何かに使えないかな。子どもが学校で英語習うようになったら、少しは出番があるかな。それとも、そのころには教科書も電子ブック化されてるか?