ダメなソフト開発V2.0

昨日の続き。

あるソフトの次期バージョンの開発を命じられたとしよう。たとえば、ウクレレの曲を自動的に作曲するソフト、とする。

作曲ソフトといっても、V1.0はまともに機能しなかった。本来ならお蔵入りすべき状況だが、なにしろエライ人の肝いりだ。開発続行だ。

ゴミ曲しか作れないから、使ってくれる人もいない。とにかく曲の質を上げなくては・・・。しかし、エライ人たちの現状分析は一味違った。

ウクレレの曲しか作れないからユーザがいないんだ。ギターの曲も作れるようにしろ。ギター対応ってカタログスペックに書きたいだろ。それに、豪華なGUIを作りこめ。操作が難しいからユーザがいないんだ。

エライ人の分析には逆らえないから、開発スタッフはギター対応とGUI開発に追われた。曲の質を上げるヒマなどない。

こうして出来上がったV2.0は、初心者でも簡単にゴミ曲を量産することができた。しかも、ウクレレだけじゃなくギターのゴミ曲まで作れる。V1.0から見ると相当な進歩だ。