入院日記その4

さて、やっと退院が見えてきた。しかし、もともと5日のつもりが、10日超か。会社行くの怖いな。

頭がクリアになると、入院当日の行動って実にバカだったなと思う。一回目に来院したときは、入院を強くすすめられなかった(自宅療養でもアリと言われた)ため、まずは入院しないことにした。熱が40度の頭でアホな決断をしたものだ。松葉杖借りて自宅に帰り、やっぱりこりゃ無理だとなって再度病院へ、今度は入院決定。あの往復がなければ、直るの1,2日早かったのと違うか。
入院という経験が無かったため、どうしてもデフォルトが「入院しない」になってたな。たとえ入院しなくても、あの状況で仕事などできるもんか。

松葉杖といえば、車椅子との併用ノウハウが意外と属人的だった。最初借りたとき、院内用の車椅子に乗ってる状態で輸送に困ったので、係の人に聞いてみた。すると、膝にのせろと言う。周囲の人にすごく邪魔だったと思うけど、熱40度だし疑問も持たずに、松葉を膝に横のせして移動。
しばらくすると、他の職員に呼び止められる。松葉杖はじめてですか、そうやって持つと邪魔ですよ、良い方法を教えます。やってあげます。こうやって、車椅子の下に刺せばいいんですよ。なるほど、占有面積は前後に延びるが、たしかに横持ちよりはるかにコンパクトだ。膝も空く。その状態で入り口まで移動、松葉杖モードになってタクシーに乗り、帰宅。そして再度松葉杖モードで病院へ。教わったノウハウをもとに車椅子の下に松葉杖を刺す・・・自分でやると難しいのなんの。健康状態ならともかく、片足激痛の状態じゃ、車椅子の横に屈むとかキツくてしかたない。それでも無事車椅子の下部に格納。
先生に見てもらう。はい、入院しましょう。じゃあ車椅子で病棟まで移動しますので座ってください。いつのまにか、松葉杖が車椅子後部にきれいにタテに収まってる。無駄に足下に刺したりせず、実に合理的だ。というか、明らかにそれが正しい収納方法なんでしょ?
最初からそれを教えてくれー。

食事関連。最初の日、病室入りした時、ちょうど夕食時だったらしく、看護士さん達がご飯を配ってた。ご飯はもらえるんですよね。あ、この時間の入院だと、ごはん間に合わないですね。・・・え?。ちょっと待って下さいなんとかなりませんか。弁当屋なら近くにありますが・・・。いやちょっとまって下さい、「歩けない」から入院したんてすが・・。家族の方は来れませんか。今日は無理ですお願いしますごはんはなんとか下さいー。熱40度たけどここだけは譲らず、夕飯ゲット。食欲は別に無かったけど、とにかく食べなきゃだめ、というのが持論だ。
2,3日前に書いたけど、初日のお隣さんは重度で、ナースコールできずに要求をしゃべり続ける人だった。寒い、腰痛い、助けてくれ。で、要求の中に「ヨーグルト食いたい」というのがあったんだ。それはさすがに看護士さんも世話してくれない。しかし、これ聞いた瞬間から、自分もヨーグルト食いたくて仕方なくなってた。翌日、自分は違う部屋に移動、世話しに来てくれた家族にヨーグルトをリクエスト。元おとなりさんに気兼ねせずにヨーグルトを食えるぞ。ラッキー。
その後、多少元気になっても、食に対する欲求は特になかったのだが、他の患者さんの会話の中に「寿司」という単語を聞いてからと言うもの、なんだかスイッチ入ったらしい。あああああ旨いもの食いてー。寿司か。確かに寿司はいいが、もっと汁気があるものが良い。家系ラーメンか。それは素晴らしいけど、肉も食いたい。いろんな食べ物が頭を駆け巡り、現時点での結論はカツ丼。ああカツ丼食いてー。カツ重でもカツとじでもいいから食いてー。

それにしても看護士さん達はプロだな。人数が潤沢に居そうにも見えないのに、本当よく世話してくれてる。あと、わがままな患者さんへの毅然とした態度とか素晴らしいと思ったりした。「勝手に動かないで、ちゃんとナースコールして下さい。そうしないと手を縛らなきゃならなくなりますよ?」。難癖つけてた老人、一発で黙った。そうだそうだ。余計なわがままで医療コスト上げてんじゃねー。よく言った。

とにかくカツ丼が食いたい。
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