「現金特価(ポイントはつきません)」の件

サイフが痛んできたので買い換えようと思い、近所の雑貨屋に出かけた。安っぽいけど使い易そうなサイフを見つけたので、さっそくそれに決めようと思ったのだが、よく見ると「現金特価(ポイントはつきません)」とか書いてある。その店はヤマダ電機とポイントカードが共用で、たいがいのものはポイントが1%つく。まあポイントは比較的どうでもいいが、気になるのは現金特価のほうだ。後ろに書いてある本来の値段より300円くらい安くなっている。
現金特価と書いてある以上、現金でなければ割引無効だと思うのだが、あいにく今日は手持ちの現金がギリギリだった。せっかく買ったサイフに入れる金が無くなるのは悲しそうなので、買わずに帰ろうかとも思ったが、出直すのも面倒なので結局は買うことにした。とりあえずクレジットカードを出してみて、だいぶ高くなるようなら現金で買おう。
「2650円です。」
「カードで。」
「何回払いですか?」
「1回で。」
「ここにサインお願いします」
なんだ、カードでも値段変わらないじゃん。まぎらわしいことを書かないでほしい・・・と思ったが、これは意図的な作戦なんだろうと気づいて感心した。現金特価って書いてあったら、普通は現金で買おうとするだろうし、店としてはその方が得だ。かといって「現金で買うとこの値段です」というのは少なくともウソじゃない。カードで買っても同じだということを言ってないだけだ。こういうのがきっとカントのところで読んだまぎらわしい本当ってやつなんだろうか。ちょっとセコい気もするが、不景気な中での必死の経営努力として、十分アリだと思う。
でも今度から「現金特価」と書いてあったら、まずは「カードだといくらですか?」って聞くことにする。